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2026.01.20
2026年4月「青切符」導入で何が変わる?自転車通勤のメリットと企業が備えるべきリスク管理

2026年4月「青切符」導入で何が変わる?自転車通勤のメリットと企業が備えるべきリスク管理

健康増進や経費削減の観点から、近年多くの企業で導入が進んでいる「自転車通勤」。しかし、2026年4月には道路交通法が改正され、自転車にも自動車と同様の「反則金(青切符)」制度が導入されることをご存じでしょうか?本記事では、自転車通勤がもたらす企業・従業員双方へのメリットを再確認しつつ、来る法改正の内容と、企業が今から準備すべきリスク管理のポイントについて、分かりやすく解説します。

・自転車通勤がもたらす「経費削減」と「健康増進」

自転車通勤導入のメリット:コスト削減と生産性向上
自転車通勤は、単なる移動手段の変更にとどまらず、経営戦略としても注目されています。

国土交通省の資料によると、自転車通勤を推奨している事業者へのアンケートでは、従業員一人当たりの通勤費削減額が年間平均で約5万円という結果が出ています。
また、社有車や駐車場の維持にかかる固定経費が年間200万~300万円削減された事例もあり、コスト面でのメリットは明確です。

従業員にとっても、身体面・精神面の健康増進につながるほか、通勤時間の短縮(渋滞回避)といったメリットがあり、結果として企業の生産性向上やイメージアップにも寄与します。

・2026年4月施行「青切符」導入の背景

2026年4月施行!自転車への「青切符」制度とは
自転車利用の拡大に伴い、交通違反の検挙件数も増加傾向にあります。
これを受け、令和8年(2026年)4月1日から改正道路交通法が施行され、16歳以上の自転車利用者に対して「交通反則通告制度(いわゆる青切符)」が導入されます。

これまで自転車の違反は、軽微なものは「指導警告」、悪質なものは刑事手続きを伴う「赤切符」と二極化しており、実際に法的責任を問われるケースは限定的でした。
新制度では、信号無視や一時不停止などの「反則行為」に対し、現場で警察官から青切符が交付されます。

反則金を納付すれば刑事手続きは行われず、前科もつきませんが、納付しない場合は刑事手続きへ移行することになります。

・「指導」から「反則金」へ:変わる取締りの実態

「青切符」と「赤切符」の境界線
今回の法改正で注意すべきは、すべての違反が青切符で済むわけではないという点です。
110種類以上の違反が青切符(反則金)の対象となりますが、以下のような重大な違反や、事故を起こした場合は、従来どおり刑事手続きの対象となる「赤切符」が適用されます。

青切符(反則金)の対象例(※金額は原付車等を基準とした目安) ・信号無視(6,000円 ※点滅信号無視は5,000円)
・指定場所一時不停止(5,000円)
・携帯電話使用等(保持)(12,000円)
・車道の右側通行などの通行区分違反(6,000円)
・傘差し運転などの公安委員会遵守事項違反(5,000円)

赤切符(刑事罰)の対象例
・酒酔い運転・酒気帯び運転 ・妨害運転(あおり運転)
・携帯電話使用等により交通の危険を生じさせた場合

※なお、ながらスマホや酒気帯び運転の罰則強化自体は2024年11月から先行して施行されていますが、2026年からは上記のように青切符(反則金)制度の対象としても組み込まれ、より厳格に運用されることになります。

・刑事罰対象となる「赤切符」ケースとは

企業が取り組むべきリスク管理と規定整備
自転車通勤を認めている企業にとって、従業員が通勤中に交通違反で検挙されることは、コンプライアンス上のリスクとなり得ます。

特に「ながらスマホ」や「一時不停止」などは、これまで見過ごされがちでしたが、今後は反則金という明確なペナルティが課されます。 企業としては、以下の対応が急務です。

・自転車通勤規定の見直し:
反則行為を繰り返す従業員への対応(懲戒等)や、自転車保険(賠償責任保険)への加入義務化を規定に盛り込む。

・安全教育の徹底:
信号遵守や左側通行の原則、ヘルメット着用の努力義務など、「自転車安全利用五則」を周知する。

・通勤経路の確認:
危険な交差点がないか、適正なルート申請がされているかを確認する。

・企業に求められる通勤規定の見直しと安全教育

安全な自転車通勤の推進に向けて
自転車は環境負荷の低減や災害時の移動手段としても有用であり、国もその活用を推進しています。
青切符制度の導入は、「自転車も車両である」という責任を明確にするものです。
企業が適切なルール作りと教育を行うことで、従業員を守り、安全で快適な通勤環境を整えることができます。
2026年の施行に向け、今のうちから就業規則・社内規定の整備や安全講習の実施について、ぜひ一度ご検討ください。

※本記事は2026年1月時点の情報に基づき、一般的な法改正の概要を解説したものです。
就業規則の改定や具体的な懲戒規定の運用については、社会保険労務士などの専門家へ個別にご相談ください。

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